ベネチア国際映画祭【歴代の受賞作】~作品賞(金獅子賞)

2020年代の作品賞(金獅子賞)

受賞作品 国・解説
2020 ノマドランド

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日本公開:2021年1月
アメリカ映画。

題名の「ノマド(nomad)」は、遊牧民を意味する。 2008年のリーマンショック不況によって、 家を失った米国ネバダ州の女性の過酷な生活を描く。 季節労働の厳しい仕事を渡り歩く姿は、まさに「現代の遊牧民」。

監督は、中国人女性クロエ・ジャオ。 受賞時点で38歳の若手。アメリカ在住。 小規模予算の映画「ザ・ライダー」(2017)で絶賛された。

主演は大物女優フランシス・マクドーマンド。

2010年代の作品賞(金獅子賞)

受賞作品
2019 ジョーカー

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アメリカ。 バットマンの悪役でおなじみのジョーカーの過去を描く。 コミック映画として史上初の受賞。
2018 ROMA/ローマ

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アメリカとメキシコ合作
2017 シェイプ・オブ・ウォーター

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アメリカ
2016 立ち去った女

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フィリピン

フィリピンのラブ・ディアス監督がトルストイの短編「神は真実を見そなわす」から着想を得て、一人の女性の復讐(ふくしゅう)劇を軸に人間ドラマを描いた。

身に覚えのない殺人罪で30年間も投獄された小学校の女性教師ホラシア。釈放後、家に戻ると、夫は既に亡くなり、息子は行方不明になっていた。受刑者仲間の告白から、かつての恋人が事件の黒幕だと知ったホラシアは、復しゅうの旅に出る。

上映時間は3時間48分。平均5時間超というディアス監督作品では短い。長回しやロングショットを生かし、光と闇、善と悪など人間の本質を描く。

ベネチア映画祭では、ハリウッドの大作「ラ・ラ・ランド」などをさしおいて受賞を果たした。
2015 彼方から ベネズエラ
2014 さよなら、人類

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スウェーデン

ロイ・アンダーソン監督の不条理コメディー。 面白グッズを売り歩くセールスマンの中年コンビが主人公。 吸血鬼の歯や笑い袋などを販売している。 カフェや理髪店などさまざまな場所に出掛けては、つまらなそうにグッズを売り込む。

行く先々で遭遇する奇妙で滑稽な人生の一こまを描く。 一貫した物語はない。何か事件が起きるわけでもない。関連があるのかないのか分からないコントのような短い場面が次から次へとつながっていく。

39のシーンをそれぞれ固定カメラで、しかもすべてCGでなく、スタジオにセットを組んで撮ったという。 シュールなエピソードにあふれている。
2013 ローマ環状線、めぐりゆく人生たち イタリア
2012 嘆きのピエタ 韓国
2011 ファウスト ロシア
2010 SOMEWHERE(サムウェア) アメリカ

2000年代の作品賞(金獅子賞)

受賞作品
2009 レバノン イスラエル、フランス、ドイツ
2008 レスラー アメリカ
2007 ラスト、コーション 台湾、アメリカ、香港、中国
2006 長江哀歌 中国
2005 ブロークバック・マウンテン アメリカ
2004 ヴェラ・ドレイク イギリス、フランス、ニュージーランド
2003 父、帰る ロシア
2002 マグダレンの祈り アイルランド、イギリス
2001 モンスーン・ウェディング インド、アメリカ、フランス、イタリア
2000 チャドルと生きる イラン

1990年代の作品賞(金獅子賞)

受賞作品
1999 あの子を探して 中国
1998 いつか来た道 イタリア
1997 HANA-BI 日本
1996 マイケル・コリンズ アイルランド、イギリス、アメリカ
1995 シクロ ベトナム、フランス、香港
1994 愛情萬歳 台湾
ビフォア・ザ・レイン マケドニア、イギリス、フランス
1993 トリコロール/青の愛 フランス、ポーランド、スイス
ショート・カッツ アメリカ
1992 秋菊の物語

当時、中国映画界は飛躍を遂げていた。1992年から1993年にかけて、ベネチア、ベルリン、そしてカンヌの世界三大映画祭の作品賞(グランプリ)を獲得した。 経済の開放政策を受けて、中国(本土)、香港、台湾の映画界の間で資金と人の交流が進み、その成果が出た。

監督は、大陸を代表するチャン・イーモウ(張芸謀)。従来の技巧的な映像作品から一転し、リアリズムに徹した。隠しカメラを多用し、素人俳優を重用し、ドキュメンタリーに近い味を出している。

舞台は、大陸北西部の陜西省。主人公は、純朴な農家の嫁の秋菊。秋菊の夫が、村長と口論のすえ、村長に男の急所をけられた。

現代中国のありのままの姿が浮き彫りにされた。農村と都市の対比も描かれている。
中国
1991 ウルガ ロシア、フランス
1990 ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ イギリス

1980年代の作品賞(金獅子賞)

受賞作品
1989 悲情城市 台湾
1988 聖なる酔っぱらいの伝説 イタリア、フランス
1987 さよなら子供たち フランス、西ドイツ
1986 緑の光線 フランス
1985 さすらう女 フランス
1984 太陽の年 ポーランド、西ドイツ、アメリカ
1983 カルメンという名の女 フランス、スイス
1982 ことの次第 西ドイツ、ポルトガル、アメリカ
1981 鉛の時代 西ドイツ
1980 グロリア アメリカ
アトランティック・シティ カナダ、フランス

1970年代の作品賞(金獅子賞)

1969年から1979年までの11年間は、コンクール部門(コンペティション部門)がありませんでした。

1960年代の作品賞(金獅子賞)

受賞作品
1969 選考なし 選考なし
1968 サーカス小屋の芸人たち 処置なし 西ドイツ
1967 昼顔 フランス、イタリア
1966 アルジェの戦い イタリア、アルジェリア
1965 熊座の淡き星影 イタリア
1964 赤い砂漠 イタリア、フランス
1963 都会を動かす手 イタリア
1962 僕の村は戦場だった ロシア
家族日誌 イタリア、アメリカ
1961 去年マリエンバートで フランス、イタリア
1960 ラインの仮橋 フランス

1950年代の作品賞(金獅子賞)

受賞作品
1959 ロベレ将軍 イタリア
戦争・はだかの兵隊 イタリア、フランス
1958 無法松の一生 日本
1957 大河のうた インド
1956 該当なし
1955 奇跡 デンマーク、ベルギー
1954 ロミオとジュリエット イギリス
1953 該当なし
1952 禁じられた遊び フランス
1951 羅生門 日本
1950 裁きは終りぬ フランス

1940年代の作品賞(金獅子賞~※1942年まではムッソリーニ賞、1948年まではグランプリ)

受賞作品
1949 情婦マノン フランス
1948 ハムレット イギリス
1947 Sirena チェコスロバキア
1946 南部の人 アメリカ
1945 ある子供 フランス
1944 華氏911 アメリカ
1943 エレファント アメリカ
1942 Bengasi イタリア
偉大なる王者 ドイツ
1941 La corona di ferro イタリア
世界に告ぐ ドイツ
1940 L'assedio dell'Alcazar イタリア
白夜の果てに ドイツ

1930年代の作品賞(ムッソリーニ賞)

受賞作品
1939 Abuna Messias イタリア
1938 空征かば イタリア
オリンピア ドイツ
1937 シピオネ イタリア
舞踏会の手帖 フランス
1936 リビア白騎隊 イタリア
Der Kaiser von Kalifornien ドイツ
1935 おもかげ イタリア
アンナ・カレニナ アメリカ
1934 Teresa Confalonieri イタリア
アラン イギリス
1933 開催せず
1932 自由を我等に フランス